判断力


         

  本日は、
私が経験した“最大のピンチ”について
お話したいと思います。


以前、代理店の立ち位置で、
モノ作りの営業をしているとき、

1番多く経験したトラブルは“納期遅延”でした。


原因としては、
・試作を何度もやり直したため、量産日数が足りなくなった
・中国で製作したものに税関でストップがかかった
・出荷作業ミスにより、異なる住所に届いてしまった
など。


その中でも最大のピンチは、

納品数日前に、
「中国工場への発注ができていなかった」
と製作会社から連絡がきたときでした。

さらに、部材手配もこれから行なうので、
納品はこれから2ヶ月後とのこと。


お客様への納期はあと1週間もありません。

私としては、
発注してから、合間合間に生産の進捗確認をしており、
その都度問題ないとの回答をもらっていたので、

嘘の回答をされていたことにとても憤りを感じました。


お客様にも、
順調に製作していると連絡を入れていたので、
どんな顔をして謝罪に行けばよいのか、

さらには、
お客様の販売機会損失となってしまうため、
どのように補償を行なうのか等、
頭を抱えました。


しかし、
上司の元へ報告へ行くと、上司はとても冷静でした。

「納品日に商品を届けることがベストだが、
それが難しくなった今、
お客様へできる最大限のことを考えよう」と言われ、

それは、
「お客様に販売機会損失を与えない
=お店に在庫がなくならない状態を保つこと」でした。


私は、なんとか怒りを抑え、
どうにか納期が早まる方法がないか、
日本のある在庫で対応することはできないか、
もっと早く同じ商品を作成できる工場はないか、
と、考えられる術をかき集め、

結果、
お客様とは関係構築ができていたこともあり、
仕上がった分を随時納品していくかたちで
了承を頂きました。


製作会社を責めることからは何も生まれない。

そう気付かせてくれる上司がいなかったら、

お客様対応も遅れ、
二次クレームに繋がっていたかもしれません。

そして、
厳しい状況のとき程、冷静さを失わず、
そのときできる最大限を尽くすことを学びました。


さらに、
将来、私が部下を持つときは、
彼のような上司になりたいと思いました。


トラブル発生時、
あなたは上司として冷静さを保ち、
部下に今やるべきことを明確化させることができますか?

厳しい状況下において
部下を率いるリーダーシップをぜひ身に付けてください。

経済不安や震災など、
会社を取り巻く環境が大きく変化する昨今、

損失(リスク)を最小限に抑えることも、
これからのリーダーに求められる能力の1つです。


               メル友の経験談